【双極性障害だった私のブログ】ツツジがきれいだと思えた日のこと

スポンサーリンク
自分カウンセリング

こんにちは。あさくるブログのあさみです。
現在私はアメリカ・ロサンゼルスにて料理人の夫と1歳の娘と暮らしています。

17歳でうつ、19歳で双極性障害と診断されて12年がたちました。

通院・投薬などの治療を卒業して、もうすぐ1年がたちます。

ある日散歩していたらツツジが咲いていました。

ツツジを見るといつも思うことがあります。

診断から3年後、心が少し前向きになった時のお話です。

双極性障害を寛解した(簡単に言うと治った状態)私が日々思ったこや考えたことを「自分カウンセリング」のカテゴリーで綴っています。
スポンサーリンク

ロサンゼルスで見つけたツツジの花

午前中の日課である娘ちゃんとのお散歩の途中、ツツジが咲いているのを見かけました。

あれ?もう咲くのか・・・と。

日本では5月に咲いているイメージが強いですが、ここロサンゼルスでは3月半ばから咲いていました。

ツツジを見ると毎年思うことがあります。

それは22歳の春のこと。

ツツジが咲いているのをみて「キレイだな」と思ったという思い出です。

これだけだと、「なんのこっちゃ?」と思うと思います。

それもそうです。

ただ「ツツジがきれい」と思っただけのこと。

でもそれは私にとっては思い出に残るエピソードなのです。

スポンサーリンク

「ツツジは毎年咲いていたはずなのに、キレイだななんて思うのは初めてだ」

19歳の夏、双極性障害と診断された私は精神科に入院しました。

たった2週間ほどの入院でしたが、私には大きなきっかけになりましたここからメンタルは少しずつ変わり始めます。

それから1年ほど引きこもったり、その後は着付けのお稽古に通ったりして、少しずづ動き出しました。

22歳の春は着付けのアルバイトを始めて少したったころだと思います。

 

出かけた先で見かけたツツジ。

ふいに言葉が出ました。

「キレイだな。」

そして気が付きました。

「ツツジは毎年咲いていたはずなのに、キレイだななんて思うのは初めてだ」ということに。

高校を卒業してからの18歳からの数年間は31歳の今となっても記憶が曖昧になるほど、暗黒時代でした。

双極性障害の症状が色濃く出ていた時期でもあり、学生でも社会人でもない自分に精神的にも追い詰められていた時期でもありました。

なので22歳の春にふと「ツツジがきれいだ」と思ったことはとても印象的だったのです。

花を愛でる気持ちだけでなく、花が咲いていることにすら気が付かなかった数年。

季節が移ろいでいくことは見えていなかったです。

時が進むこと、先の見えない未来は真っ暗に塗りつぶされているように見えて、時間がたつことが怖かったあの頃。

私は道端に咲くツツジの色鮮やかさに気づくことはできませんでした。

そんな自分がやっとツツジが咲いていることに気が付いた、

そしてそれをキレイだと思う心が持てるようになった、

わずかな自分の前進を感じたのです。

人間らしい感情がようやく戻ってきたのだと。

追い詰められ疲れ果て病んでいた心がようやく少し動いた瞬間でした。

退院してから3年の月日がたっていました。

それから症状は快方に向かう・・・となればいいのですが、残念ながらそんなに簡単ではありません。

それでも私は毎年ツツジを見るたびにこの出来事を思い出すのです。

スポンサーリンク

「未来は何が起きるかわからない、だから楽しみだ」と思える幸せ

そんな私の「ツツジきれいだな事件」から9年。

あの頃はまさか31歳の自分がロサンゼルスで、しかも我が子とともにツツジを見ているなんて夢にも思わなかったでしょう。

未だに自分がロサンゼルスで暮らしていることが不思議なくらいなので(笑)

一寸先は闇といいますが、確かにそうです。

先のことなんて誰にもわからないです。

わかっていたら人は希望を持たないかもしれないですしね。

「未来は何が起こるかわからない、だから不安だ」
と思っていた時間はとても長かったですし、その気持ちがなくなることはこの先もないでしょう。

それでも

「未来は何が起きるかわからない、だから楽しみだ」
と思う心が持てているのは本当にここ1~2年のことです。

それがどれだけ尊いことか、それが自分の「希望」であると思えたのはやはり娘ちゃんの誕生が大きく影響しました。

幼い我が子がどんどん成長していく寂しさはあれど、これからどんな女の子になるのか楽しみな気持ちの方が大きいからです。

来年にはどんなことをしゃべるようになっているのかな・・・

将来どんなことが好きな女の子になるのかな・・・

その頃私は〇〇歳かぁ・・・

30歳を過ぎ、今まで乾燥しなかった場所が急に乾燥しはじめ、時折見つかる白髪にショックをうけたり、歳をとることはいいことばかりじゃないのですが・・・

私はきっとこの先もツツジを見かけると22歳の春を思い出すと思います。

「ツツジがきれいだな」

今もそう思える心が持てている、それを確認することは過去の自分の歩みを思いだし、来年もまたこの幸せが続くように生きていこうと思いなおすことでもあるのです。

 

たっぷり2時間お昼寝した娘ちゃんが、最近お気に入りの「いないいないばぁ」をしきりに披露してはパソコンの前に座る私の気をひこうとしています。

さてさて何して遊ぼうか。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました